和室の部屋があれば、押し入れにスーツケースや布団を収納する事も出来ます。
しかし最近のマンションは洋間主体なので、大きな荷物を収納する場所に困りますよね?
そんな時に活躍してくれるのが、跳ね上げ式ベッドです。
種類によっては800リットルを超える荷物でも、ベッド下に格納する事が可能です。
この記事では、大容量の荷物を収納出来る跳ね上げ式ベッドのメリット・デメリットについて詳しくご説明したいと思います。
跳ね上げ式ベッドのメリット
跳ね上げ式ベッドは、ガス圧シリンダーを使ってマットレス毎床板を跳ね上げるベッドです。
床板の下には仕切りのない収納庫が備わっているので、大型の荷物を収納するのに適しています。
また開閉に使用されているガス圧シリンダーは、車のダンパーにも使われいる部品なので力が弱い女性でも簡単に開け閉めする事が出来ます。
そんな跳ね上げ式ベッドのメリットとしては、
- 大容量の荷物を収納出来る
- 大型の荷物を収納出来る
- 2台並べて使いやすい
- 壁にくっつけても開閉出来る
- ベッド横にスペースが要らない
- 開閉に力が必要ない
- ほこりが入りにくい
- 頑丈に作られている
- 組み立て設置サービスを付ける事が出来る
と言った事が挙げられます。
1.大容量の荷物を収納出来る
収納出来る荷物の量は、数あるベッドの中でもトップレベル。
収納庫の深さは浅い順番に「レギュラー」「ラージ」「グランド」となっていますが、グランドでは最大830リットルの荷物を収納出来るタイプもあります。
2.大型の荷物を収納出来る
跳ね上げ式ベッドではベッド下全てが1つの収納庫になっています。
仕切りがないので、スーツケースや布団、ゴルフバッグと言った大型の荷物もスッキリ収納する事が出来ます。
3.2台並べて使いやすい
夫婦や家族で跳ね上げ式ベッドを使う場合、横に並べて大きなベッドとして使う事も出来ます。
セミシングルベッド2台ならクイーンサイズベッドに、シングルベッド2台ならキングサイズベッドになります。
開閉タイプも縦開きと横開きの2種類があるので、間取りに合わせて縦開きと横開きを組み合わせるのもおすすめです。
4.壁にくっつけても開閉出来る
跳ね上げる時には、床板がスライドする仕様になっています。
そのためベッドを壁にぴったりくっつけて使う事が出来ます。
狭い間取りを余すことなく有効活用出来るのが、跳ね上げ式ベッドのメリットです。
5.ベッド横にスペースが要らない
引き出しタイプの収納ベッドの場合、ベッドの横に引き出しを開閉するためのスペースを50㎝程度取る必要があります。
しかし跳ね上げ式ベッドでは、ベッドの周りにスペースがなくても大丈夫です。
6.開閉に力が必要ない
跳ね上げ式ベッドには、車のダンパーにも使われているガス圧シリンダーを採用しています。
開閉に力は必要なく、ワンプッシュでいつでも気軽にアクセスする事が出来ます。
7.ほこりが入りにくい
収納庫は基本的に密閉されているので、ほこりが入りにくい構造になっています。
布団や毛布などの寝具を入れても、衛生的な環境で保管する事が出来ます。
8.頑丈に作られている
跳ね上げ式ベッドは床板が丈夫に作られています。
商品にもよりますが、耐荷重が600㎏と言った頑丈な跳ね上げ式ベッドもあります。
9.組み立て設置サービスを付ける事が出来る
跳ね上げ式ベッドの組み立ては、シリンダーの取り付けがあるので、DIYが苦手な方にとっては組み立てが難しいかもしれません。
しかし跳ね上げ式ベッドには、組み立て設置サービスがあるので一人暮らしの女性でも大丈夫です。
跳ね上げ式ベッドのデメリット
跳ね上げ式ベッドは、大容量の荷物を収納出来て使い勝手に優れているので幅広い年代で人気が高くなっています。
一方注意したいポイントとしては、
- 湿気やカビに弱い
- 細かな荷物の収納には不向き
- 使用頻度が高い収納には不向き
- 圧迫感がある
- 薄型マットレスしか使えない
- 値段が高い
- ダブルサイズがない
- シリンダーが故障する事がある
- 一人で組み立てられない
と言った事があります。
1.湿気やカビに弱い
跳ね上げ式ベッドは気密性に優れているので、湿気やすいデメリットがあります。
人は寝ている間にコップ一杯分の汗をかきますが、その汗はマットレスの裏側と床板の間に溜まります。
床板の下に収納庫がある跳ね上げ式ベッドは、下から空気を取り込む事が出来ないので、長期間放置しているとカビが生えてくることもあります。
そのため、マットレスの下に除湿シートを敷くなど湿気対策を行うようにしましょう。
2.細かな荷物の収納には不向き
跳ね上げ式ベッドの収納庫には仕切りがないので、季節ものの洋服やジュエリーなどの小物を収納するのには不向きです。
そのため細かい荷物を収納したい時には、透明の収納ケースに入れて収納するようにしましょう。
3.使用頻度が高い収納には不向き
収納庫の開閉はワンプッシュで簡単に出来ますが、布団や毛布、枕をどける必要があります。
そのため、使用頻度が高い荷物の収納には不向きとなっています。
4.圧迫感がある
収納庫の深さにもよりますが、一番深いタイプではベッドの高さが50㎝を超えてきます。
高さがある分、見た目に圧迫感があるので、荷物の量に応じた必要最低限の深さにするようにしましょう。
5.薄型マットレスしか使えない
跳ね上げ式ベッドは、ベッドの高さがあるので基本的に薄型マットレスしか使う事が出来ません。
そのため体重が100kgを超えるような方が寝ると、クッション性が足りずに腰痛などを引き起こす事も考えられます。
無理やり分厚いマットレスに交換すると、跳ね上げる時にシリンダーに負荷がかかるので故障の原因になるので注意しましょう。
6.値段が高い
跳ね上げ式ベッドは、通常のベッドと比べると2万円~3万円程度高くなっています。
但しその分タンスなどを購入する必要がなくなるので、コストパフォーマンスは良いと言えます。
7.ダブルサイズがない
跳ね上げ式ベッドは構造上、ダブルサイズがありません。
床板に満遍なく強度を持たせるのが難しい事と、ダブルサイズの跳ね上げ式ベッドを作っても荷物を取り出すのが大変だからです。
そのため、跳ね上げ式ベッドはセミシングル・シングル・セミダブルサイズから選ぶようになっています。
8.シリンダーが故障する事がある
跳ね上げる時に使用するシリンダーは、検査基準にクリアした部品を使っているので簡単に故障する事はありません。
しかし何年も使用していると、稀にシリンダーに充填しているガスが抜けてくることがあります。
ガスが抜けると開閉がスムーズに出来なくなってしまいます。
購入後1年以内であれば、メーカー保証が付いているので大丈夫ですが、それ以降に故障するとメーカーから部品を取り寄せる必要があります。
基本的に10年程度は持つように作られていますが、心配な方は跳ね上げ式ベッドは避けた方が良いかもしれません。
9.一人で組み立てられない
一人暮らしの方にも人が高い跳ね上げ式ベッドですが、ご自身で組み立てる際には、大人2人で行う必要があります。
一人で組み立てるとシリンダーの取り付けが左右でずれる可能性があります。
そうなると、余分な負荷がかかり開閉が上手くいかないばかりか、故障にもつながるので注意が必要です。
跳ね上げ式ベッドの選び方
これから跳ね上げ式ベッドを購入される方は、
- サイズ
- 収納庫の深さ
- マットレスの種類
の3つに焦点を当てる事で、適切な跳ね上げ式ベッドを選ぶ事が出来ます。
サイズ
跳ね上げ式ベッドのサイズは、セミシングル・シングル・セミダブルの3種類です。
サイズ | 長さ | 幅 |
セミシングル | 195㎝ | 80~85㎝ |
シングル | 195㎝ | 90~100㎝ |
セミダブル | 195㎝ | 120㎝ |
ベッド(マットレス)の長さはいずれも195㎝ですが、幅がサイズによって異なります。
ベッド幅の目安は、「肩幅+両サイド20㎝ずつ」となっています。
男性の肩幅の平均は45㎝、女性の肩幅の平均は41㎝となっているので、男性であればシングルサイズがおすすめですが、女性や子供であればセミシングルサイズでも大丈夫です。
また、2台を並べた時のサイズは、
- セミシングル2台:クイーンサイズベッド(幅160㎝)
- シングル2台:キングサイズベッド(幅180㎝)
- セミダブル2台:ワイドキングサイズベッド(幅240㎝)
となります。
クイーンサイズベッドは大人2人が寝るのに最適ですし、キングサイズベッドであれば夫婦2人に小さな子供が1人寝る事が出来ます。
家族が4人以上いる場合には、シングルとセミダブルを組み合わせてワイドキングサイズにして下さい。
収納庫の深さ
収納庫の深さは、
- レギュラー:約510リットル
- ラージ:670リットル
- グランド:830リットル
の3種類があります。
深いと収納力は高いのですが、その分値段やベッドの高さも上がってしまいます。
ベッドの高さの目安は「身長×0.25」なので、女性であればベッドの高さは39㎝程度、男性では43㎝程度が起き上がりやすくなっています。
一方、グランドの跳ね上げ式ベッドではマットレスを含めた高さが50㎝を超えてしまいます。
身長が高い男性であれば問題ないですが、子供や身長が低い女性には高すぎるので注意が必要です。
マットレスの種類
跳ね上げ式ベッドは機能性が高いベッドですが、肝心の寝心地を左右するのはマットレスの種類と硬さです。
跳ね上げ式ベッドでは薄手マットレスしか使えないので、ご自身の体重に適したマットレスを選ばないと底付き感が出てしまい睡眠の質を下げてしまいます。
女性・子供におすすめのマットレス
体重が比較的軽い女性や子供の場合、柔らかめのマットレスを選ぶのが基本となります。
適度に柔らかいマットレスで寝る事で、寝た時にお尻や肩、ふくらはぎなどは重たいので、適度に沈み込んでくれます。
逆に反発力が高すぎるマットレスで寝ると、体が反り返ってしまうので注意しましょう。
おすすめはポケットコイルマットレスで、耐圧分散性に優れていて適度な柔らかさがあります。
特に国産ポケットコイルマットレスは、抗菌・防ダニ仕様となっているので、汗っかきの子供でも衛生的な環境で使用する事が出来ます。
男性におすすめのマットレス
体重が70㎏を超える男性の場合、硬めのマットレスが基本となります。
柔らかすぎるマットレスは反発力が足りずに、体が「く」の字に曲がってしまい腰痛などを発症する原因となります。
おすすめはボンネルコイルマットレスで、硬めの寝心地で通気性に優れていて寿命も長くなっています。
特に国産ボンネルコイルマットレスは、抗菌・防ダニ仕様なので、寝汗をかいても匂いが気になる事もありません。
まとめ
跳ね上げ式ベッドは大容量の荷物を収納出来て、ほこりが入りにくいメリットがあります。
気密性が高いので、湿気やすく湿度が高い季節にはカビが生えやすいデメリットがあります。
ガス圧シリンダーを使用しているので開閉に力は要りませんが、取り付けが悪いと故障する事もあるので心配な方は「組み立て設置サービス」を利用しましょう。